ペットフードの選び方【表示の読み方は公正競争規約で決まっている】

要点:ペットフードは、パッケージの読み方が公正競争規約で決まっています。必要表示は9項目あり、どの製品にも必ず書いてあります。
見る順番は決まっています。まず「目的」——毎日の主食にできるのは総合栄養食だけです。次に原材料の並び順——使用量の多い順なので、最初にあるものがいちばん多い。
商品名は判断材料になりません。内容量の5%以上あれば名称にも写真にも出せるからです。「チキン」と書いてあってもチキンが主原料とは限りません。名前ではなく順番を見てください。
1最初に「目的」の表示を見る。毎日の主食にできるのは総合栄養食だけ
2⚠️ 療法食は「必ず獣医師の指導の下に」と規約にある。自己判断で選ばない
3原材料は使用量の多い順に並ぶ。最初に書いてあるものがいちばん多い
必要表示9項目名称・目的・内容量・与え方・賞味期限・成分・原材料名・原産国・事業者
目的の区分4つ総合栄養食/療法食/間食/その他目的食
主食にできるのは総合栄養食「毎日の主要な食事」と定義されている
原材料の並び使用量の多い順添加物以外を多い順、次に添加物
名称に出す条件内容量の5%以上5%あれば「チキン」と名乗れる
成分の項目5つたんぱく質・脂質・粗繊維・灰分・水分(重量百分比)

目的から選ぶ

  1. ペットフードは「表示の読み方」が決まっている

    ペットフードには、ペットフード公正取引協議会の「ペットフードの表示に関する公正競争規約」があります。パッケージに何を書かなければならないか、何を書いてはいけないかが決まっていて、読み方を知っていれば裏面だけで比べられます。

    必要表示事項は9つ。名称、目的、内容量、与え方、賞味期限、成分、原材料名、原産国名、そして事業者の氏名または名称と住所です。この9つは必ず書いてあるので、書いていない項目を探す必要はありません。

  2. まず「目的」を見る。主食にできるのは総合栄養食だけ

    最初に見るのは「目的」の表示です。区分は4つあります。

    総合栄養食は「毎日の主要な食事」として与えるもので、「それぞれの成長段階における健康を維持することができるように、理想的な栄養素がバランスよく調製されている」と定義されています。基準はAAFCO(米国飼料検査官協会)のものを元にしていると協議会が説明しています。

    間食は「おやつ、しつけのごほうびなどとして与えられる」もの。その他目的食は「特定の栄養を調整する、カロリーを補給する、あるいは嗜好増進などを目的とした」ものです。

    ⚠️ 療法食は「治療を補助する目的で提供される」もので、規約でも「必ず獣医師の指導の下に給与してください」等の注意書きが求められています。このサイトでは扱いません。かかりつけの獣医師に相談してください。

    つまり毎日の主食にできるのは総合栄養食だけです。おやつを主食のつもりで与えると栄養が偏りますが、その区別はパッケージの「目的」1行で分かります。

  3. 原材料は「使用量の多い順」に並んでいる

    原材料名の並び順には決まりがあります。「添加物以外の原材料を使用量の多い順に記載、次に添加物を記載する」。

    だからいちばん左(最初)に書いてあるものが、いちばん多く使われているということです。順番を眺めるだけで、そのフードが何でできているかの見当がつきます。

    逆に、真ん中より後ろに書いてある原材料は、それより前のものより少ない。「〇〇配合」と大きく書いてあっても、原材料表示の後ろのほうにあれば量は多くありません。

  4. 商品名の「チキン」は5%あれば名乗れる

    ここが表示の読み方でいちばん効くところです。規約の原文はこうです。

    「ペットフードの内容量の5パーセント以上使用している場合でなければ、当該ペットフードの名称、絵、写真、説明文等に当該原材料を使用している旨の表示をしてはならない。」

    裏を返すと、5%使っていれば商品名にもパッケージ写真にも出せるということです。「チキン」と名前についていても、チキンが主原料とは限りません。

    では何で判断するか——ステップ2の原材料の並び順です。名前ではなく順番を見る。これだけで見え方がかなり変わります。

  5. 成分は5項目。同じ土俵で比べられる

    成分表示の項目は、たんぱく質・脂質・粗繊維・灰分・水分の5つで、重量百分比で書かれます。項目が決まっているので、製品どうしを同じ土俵で比べられます。

    ⚠️ ただしドライとウェットを直接比べるときは注意が要ります。水分の割合が大きく違うので、同じ「たんぱく質10%」でも中身の意味が変わります。比べるなら、まず水分の欄を見てから他の数字を見てください。

  6. 原産国は「最終の加工工程を完了した国」

    原産国の定義も決まっていて、「ペットフードの最終の加工工程を完了した国」です。日本で最終加工していれば「国産」と表示できます。

    つまり原産国=原材料の産地ではありません。国産と書いてあっても、原材料がどこから来たかは別の話です。ここも混同しやすいところです。

  7. 書いてはいけないことも決まっている

    規約には表示制限もあります。「客観的な根拠がなく『特選』『特級』『最高』『No.1』など、その商品が最高品質であるかのような、品質レベルを誤解させるような表示はしてはならない」。

    根拠のない「受賞」「推奨」の表示、他社を中傷する表示、原産国を誤認させる表示、過大包装なども制限されています。

    だからパッケージの大きな文字より、裏面の決まった9項目を見るほうが確実です。

    ※このページは表示の読み方だけを扱います。どのフードが健康に良いかという判断は、体調・年齢・持病によって変わり、このサイトでは扱えません。気になることがあれば、かかりつけの獣医師に相談してください。

続けるためのコツ

  • 最初に「目的」の表示を見る。毎日の主食にできるのは総合栄養食だけ
  • ⚠️ 療法食は「必ず獣医師の指導の下に」と規約にある。自己判断で選ばない
  • 原材料は使用量の多い順に並ぶ。最初に書いてあるものがいちばん多い
  • 商品名の原材料名は内容量の5%以上あれば名乗れる。名前ではなく順番で判断する
  • 成分は5項目(たんぱく質・脂質・粗繊維・灰分・水分)。同じ土俵で比べられる
  • ドライとウェットを比べるときは、先に水分の欄を見る
  • 原産国は「最終の加工工程を完了した国」。原材料の産地ではない

それぞれの詳しい解説

よくある質問

「総合栄養食」と書いていないフードは主食にできませんか?
協議会は総合栄養食を「毎日の主要な食事」と定義しています。間食は「おやつ、しつけのごほうび」、その他目的食は「特定の栄養を調整する、カロリーを補給する、あるいは嗜好増進など」を目的としたものです。毎日の主食として設計されているのは総合栄養食です。
商品名に「チキン」とあれば主原料はチキンですか?
限りません。規約では内容量の5パーセント以上使っていれば、名称・絵・写真・説明文に出してよいことになっています。主原料かどうかは、原材料表示の並び順(使用量の多い順)で判断してください。
原材料の並び順に意味はありますか?
あります。「添加物以外の原材料を使用量の多い順に記載、次に添加物を記載する」と決まっているので、最初に書いてあるものがいちばん多く使われています。
ドライとウェットは成分表示で比べられますか?
項目は同じ5つ(たんぱく質・脂質・粗繊維・灰分・水分)ですが、水分の割合が大きく違うので、数字をそのまま並べても同じ意味になりません。先に水分の欄を見てから、他の数字を見てください。
「国産」と書いてあれば原材料も日本産ですか?
別の話です。原産国は「ペットフードの最終の加工工程を完了した国」と定義されています。最終加工が日本なら国産と表示できます。原材料の産地を示すものではありません。
療法食はどう選べばいいですか?
このサイトでは扱いません。規約でも療法食には「必ず獣医師の指導の下に給与してください」等の注意書きが求められています。かかりつけの獣医師に相談してください。

最終更新: 2026年9月11日